海の状態を見て迷ったとき
皆さんがプライベートでダイビングに行った時、海の状態を見て迷ったことはありませんか?
ここで私の過去の恥ずかしい経験をお話しします。随分前のことですが、越前のビーチポイント
へ潜りに行ったときのことです。ポイントに着いて海の状態を見たとき、どうしようかと迷いました。
結構波が岩場に打ち寄せていて、時々収まるのですが、また大きな波が来るといった状態でした。
その時私は、せっかくここまで来たのだし( この考え方が間違いのもとなのですが )波の収まったときに
エントリーすれば何とかいけるのではと思い、支度を始めました。準備も整い、
いざエントリーポイントへ下りたのはいいのですが、うち寄せる波がすごくて入れるような
状態ではありません。でも、諦めきれずしばらく波を被りながら待っていました。
5分ほどそんな状態で波と格闘していましたが、結局無理なことを悟り、潜らずに帰ってきたのです。
後から思うと、あのとき潜らずに帰ってきて正解だったと思います。仮に波が収まって
何とかエントリーできたとしても、エキジットでどうなっていたかわかりません。
でも問題は、最初に何とかいけるのではと判断したことです。たまたま波が収まらず
エントリーできなかったから良かったものの、もし収まっていたらエントリーしていたかも知れません。
偶然にも波が収まらず、ラッキーだったのです。
迷ったときが中止のサイン
せっかく来たのだからというのは多くの人が考えることであり、またしごく当然の思いでしょう。
ダイビングでは多くの場合、長い時間をかけて行くことが多いのでなおさらです。
でも、殊ダイビングに関してはこの考えは非常に危険です。
何かの本で、ダイビングというスポーツは登山によく似ているということを読んだ記憶があります。
他のスポーツなら自分の意志で途中で止めることができます。でも登山はいったん登り始めたら
途中で引き返すにしろ、とにかく下りてくるまで止めて投げ出すことはできません。
ダイビングも同じように、いったんエントリーしたらエキジットするまで止めることはできないのです。
そのことを考えたら状況の判断はよほど慎重でなくてはならないでしょう。
何も問題がなくても、水の中という生身の人間が生きて行くことができない特殊な環境で行うスポーツです。
そのうえ何か問題がある環境では、非常に深刻な事態が発生する恐れがあります。
あのことがあって以来、私はエントリーに迷ったときが中止のサインなんだと思うようになりました。
エントリーの判断は臆病なくらいがちょうどいいのではないでしょうか。