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レギュレータの選び方

<各部の名称と機能>

ファーストステージとセカンドステージ
レギュレータはタンクに詰まった高圧空気を人間が吸える圧力にまで下げる(減圧する)器材で、 右図のようにファースト(1st)ステージと呼ばれる部分と、セカンド(2nd)ステージと 呼ばれる部分に分かれ、中圧ホースでつながっています。
ファーストステージはタンクに接続し、空気圧を1次減圧(周囲圧+7~10気圧程度に減圧)する装置で、セカンドステージはさらに 人が吸える程度にまで2次減圧するとともに、人の呼吸に合わせて空気を供給する装置です。
普通レギュレータというとセカンドステージのみをイメージしますが、正確にはファーストステージと セカンドステージの両方を含みます。

ピストン方式とダイヤフラム方式(ファーストステージ)
ファーストステージには、ピストン方式とダイヤフラム方式と呼ばれる2つの方式があります。

  • ピストン方式
    ピストンとスプリングにより空気の圧力を調節するタイプ

  • ダイヤフラム方式
    ダイヤフラムとスプリングにより空気の圧力を調節するタイプ

ピストン方式のほうが機構そのものがシンプルで、メンテナンスがしやすい特徴がある一方、 ダイヤフラム方式はタンク残圧による影響を受けにくい特徴があります。

バランス方式とアンバランス(スタンダード)方式(ファーストステージ)
またファーストステージには、バルブの違いによりバランス方式とアンバランス(スタンダード)方式があります。

  • バランス方式
    タンク内の空気残圧の影響をほとんど受けない構造のため、常に一定の圧力で空気が吐出できる

  • アンバランス(スタンダード)方式
    構造がシンプルで故障が少ない反面、エアーの吐出量がタンク残圧や水深に影響され、残圧が減ると吸気抵抗が増す

現在ではほとんどの製品がバランス方式を採用しており、タンク残圧に関係なく安定した呼吸ができる ものが多いです。なかでも残圧の影響を一番受けにくいバランスダイヤフラム方式は、値段は少し高くなりますが、 極めて安定したエアー供給を実現してくれます。

<レギュレータ選びのポイント>

  • 呼吸がしやすいこと
    軽く呼吸ができるものや、多少抵抗感のあるものなど、レギュレータによって微妙に呼吸の感触が異なります。 軽く抵抗なく呼吸ができると、ダイビング中ストレスを感じることなく快適です。 但し、肺活量の大きい人にとっては多少抵抗のあるほうが呼吸しやすいということもあるようです。
    カタログなどで比較し良さそうな製品が決まれば、実際にショップでタンクに繋いでもらい、呼吸してみることが 大事です。なおその際、マウスピース全体を口の中に入れてしまうと他人から見て不潔に感じれらるので、 マウスピースの両側を開き、唇を押し当てるようにするといいでしょう。
    ただし、同じ製品でも陸上で呼吸するのと水中で呼吸するのとでは多少違いがありますので、レンタルなどで 実際に水中で使用してみるのが一番です。それが不可能な場合は、セカンドステージに空気流量調節用のノブが ついていて調整できるものを選ぶのも一つの手です。

  • 信頼性
    水中での呼吸の確保は絶対必要条件なので、信頼性のあるレギュレータを選ぶことは重要です。但し、現在では 名の通ったメーカーの製品であれば信頼性は高いので、問題はありません。

  • ワランティー(保証)について
    レギュレータは定期的にオーバーホールに出すことが必要で、費用も結構かかります。 メーカーによってはオーバーホール時の交換部品代が無料のところがあり、そういった製品の場合は 最初の購入時は多少高くても、全体としてお徳な場合もあります。
    オーバーホールや故障修理時の保障の内容についても確認し、検討してください。

  • 重量について
    ファーストステージ、セカンドステージともに金属部分が多いので、使用している材質により全体の重量が けっこう異なります。製品によっては1kg以上も違う場合もあります。
    軽い製品はその分ウェイトが余分に必要ですが、持ち運ぶ際は楽です。ショップのツアーで 最寄の駅まで、或いは駅の構内で器材を担がなければないないようなケースでは、軽い器材のほうがありがたいです。

  • ホースの取り回しについて
    ファーストステージには、セカンドステージ用ホースの他に、オクトパス(予備のセカンドステージ)用ホースやゲージ用ホースが 取り付けられますが、ファーストステージの形状により、右上の図のようにホースが放射状に広がるものと、 下の図のように左右に延びるものがあります。
    上の場合ファーストステージ本体はコンパクトですが収納や吊るし方に工夫を要します。 下の場合本体は大きいですがホースを輪にすることができるので取り回しは楽です。
    見落としがちですが、収納のしやすさも後々意外と大事なポイントです。また、収納がしにくいホースは ファーストステージの付け根付近に負担がかかって耐久性が短くなることがあるので、収納の際は ホースの一部に負担がかからない状態になるよう、気をつけてください。

<オクトパス選びのポイント>

オクトパスとは、予備用セカンドステージのことで、普段使用することはありませんが、 万が一セカンドステージが故障して使用不能になった場合や、バディにエアー供給の必要が生じた場合の、 文字通りのバックアップとして重要な役割を担っています。
つまり、オクトパスは必要になったときに確実に使えることが絶対条件になります。そのためにはシンプルな 構造のものが一番です。
呼吸抵抗を減らすため機構が複雑になり、故障の確率が高くなったのでは本末転倒です。 セカンドステージと違って長い時間使用するものではないので、呼吸抵抗などの使用感は多少犠牲になっても、 故障のないシンプルなものがお勧めです。
往々にして価格が安いもの⇒構造がシンプル⇒故障が少ないといった図式が成り立ちます。 オクトパスは安価なものであっても、基本性能がしっかりしていれば十分です。